1.代表質問 第3期松原市政を問う

平成17年6月議会

私は、民主党名古屋市会議員団を代表いたしまして、松原市政3期目の市政運営についての基本姿勢並びに重要課題、さらには本定例会に提出されております議案に関して順次お尋ねいたします。
 

市長選挙とマニフェスト

第3期松原市政がスタートしてから2カ月が過ぎました。

第1点目は、市長選挙とマニフェストについてであります。このたびの市長選挙は、マニフェストを掲げて戦われた初めての市長選挙でもありました。マニフェストに対する市民の反応も含め、どのような感想を持たれたのか伺いたいと思います。また、選挙戦を通して得たこれら市民の声をどのように位置づけ、議会制民主主義の中で市政運営に生かしていかれるのか、率直なお考えをお聞きしたいと思います。

◎市長 マニフェストにつきましては、閲覧・配布の規制などがございまして、また、すべての政策を市民の皆様に漏れなく伝えることの難しさ、また、三位一体改革など国の制度改革の動向が不透明な中で、財源を明示することの困難さなどの課題もありまして、私といたしましては、率直に言って、不完全燃焼の思いはございます。しかし、そうした中で、私の過去8年間の実績評価と同時に、主要な政策については、ある程度市民の皆様に御説明をし、おわかりいただけたのではないかと思っております。今後は、市議会あるいは市民の皆様の声を十分にお聞きしながら、200の項目の政策を実現に向けて積極的に努力をしなければならぬと思っています。

新世紀計画2010 第3次実施計画

次に、マニフェストと新世紀計画2010第3次実施計画との基本的な考え方についてであります。自然の流れとして、名古屋新世紀計画2010の第3次実施計画には当然このマニフェストの内容を盛り込んでいかなければならないと思いますが、その基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。また、第3次実施計画を生かすために、「名古屋の将来を語る懇談会」を設置するとのことですが、人選も含め、一体どのような形態で進めるのか、さらにはスケジュールについても市長にお考えを伺いたいと思います。

◎市長 お約束した200項目は今後、来年度予算あるいは第3次実施計画において、議会の御意見を承りながら反映していきたいと思っています。第3次実施計画は、計画期間が平成19年度から平成22年度で、名古屋新世紀計画2010の総仕上げとなる実施計画です。また、名古屋新世紀計画2010は、ちょうど折り返し点を迎えているところで、環境問題あるいは大交流時代のまちづくり、人口減少社会への対応など、変化しつつある大きな社会潮流について、課題をしっかり整理した上で策定していきたいと考えています。

「名古屋の将来を語る懇談会」については、この夏にもこの懇談会を開催して、環境、経済、社会など幅広い分野における有識者に議論を行っていただき、大きな社会潮流を踏まえたまちづくりの方向性について、50年先あるいは100年先を見据えた議論をしていただくことを期待しております。今年度中にお取りまとめをいただきまして、第3次実施計画の策定に取り組んでまいりたいと考えています。
 

財政健全化と地方分権

2点目に、財政健全化と地方分権の取り組みについてお尋ねいたします。平成17年度末には、一般会計市債残高が平成16年度末に対して、46年ぶりに減少へと転じる見込みです。数字自体は25億円程度の減でありますが、市長の大きな功績であると思います。従前の財政健全化への取り組み、借金を減らす努力はこれからも続けていくことが必要だと思いますが、内部的には手をつけるべきところには手をつけた感のある現状、今後さらにどう取り組むのかお考えを伺います。

また、内部努力と同時並行して、地方分権、税源移譲への取り組みも強力に推し進めていかなければなりません。しかし、三位一体の改革は多くの課題が先送りをされ、本格的な税源移譲がなされないまま、国庫補助負担金の削減や交付金化が先行し、地方分権の実現には極めて不十分なものだという印象があります。こうした中で、市長は地方分権、税源移譲の実現に向けて今後どのように取り組むのか、その決意をお聞かせいただきたいと思います。

◎市長 財政健全化、地方分権への取り組みについて、平成17年度の当初予算は、予算編成システムの改革、あるいは事務事業の効率化とコスト縮減、行政評価による施策シフトなどの取り組みと、未利用土地の売却などの財源確保を図ったことにより、平成13年度に策定した財政健全化計画の当面の目標の公債償還基金からの借り入れを行わない予算を編成することができました。財政健全化計画の最終目標であります時代の変化に柔軟に対応できる財政基盤の確立のために、今後も引き続きまして、行財政改革に積極的に取り組みをしなければならないと考えております。

自立した市役所を実現するためには、財政健全化の取り組みに加えて、権限と財源を国から地方に移譲することが不可欠であります。三位一体の改革は、地方が決定すべきことは地方みずから決定するという地方自治の本来の姿の実現を目指すために、国の関与を縮小し、税源移譲によりまして地方税源を充実し、歳入歳出両面での地方の自由度を高めようというものでございます。現在、国により進められております三位一体の改革が真の地方分権に資する改革となりますよう、指定都市市長会の会長といたしまして、私が先頭に立ちまして、国及び関係機関に強く訴えていく決意でございます。
 

市役所のあるべき姿

3点目は、今後の市役所のあるべき姿についてであります。市役所の現状と課題を認識するために、平成13年度より導入された行政評価ですが、平成15年度には2,746の事務事業について評価が行われました。また、昨年度は、15年度に外部評価でC評価またはD評価とされた事業について、改革改善の取り組みやその方向性について評価がなされました。事務事業評価は、今年度2巡目に入るわけですが、本市におけるこれまでの事務事業評価の取り組み及び成果についてどのように総括をしておられるのか、その評価をお聞きしたいと思います。

また、今年度から一歩進めて施策評価に取り組むとのことであります。具体的に施策評価の実施に当たって、外部委員である行政評価委員会の果たす役割をどのように考えておられるのか伺いたいと思います。

市役所の職員には、行政に携わる者としての自覚とプロ意識が必要であります。私としては、事務事業評価に対する個別の段階評価は是としても、事務事業に対してそれらを統括する位置づけである施策については、その個別的な評価を外部に求めることは困難ではないかと存じますが、総務局長に御見解を伺いたいと思います。

◎総務局長 事務事業評価は、平成13年度に1課1事業を対象としてスタートし、15年度に市の全事務事業の総点検を行いました。また、他の政令指定都市に先駆けまして、平成14年度より外部評価制度を導入しました。 事務事業評価の取り組みの結果、制度導入後の4年間の全事務事業の20%以上をシフトし、約147億円の予算の縮減を行うなど、成果を上げてきています。今後も、職員の評価能力の向上を図るとともに、成果指標をより事業の目的に適したものに改良を重ねながら継続して実施し、引き続き活用してまいります。

次に、施策評価の考え方でございます。

施策評価の内容といたしましては、第2次実施計画のすべての施策を対象に、施策の目標の達成状況や今年度実施いたします施策満足度調査に基づく市民の方々の満足度などの各種指標により、施策の実績を評価・検証するものでございます。

施策は各種の事務事業で構成されているため、行政運営上のさまざまな視点から評価することが必要です。外部に評価を求めるものではなく、市自らが判断すべきものと考えております。そのため、外部評価委員には、施策評価の評価手法、活用方法につきまして助言をお願いしているところです。施策評価を行うことによりまして、市民への説明責任の向上を図るとともに、施策・事業に関する問題や課題への認識を深め、施策評価結果を改革改善や今後の政策判断への活用につなげてまいりたいと考えております。
 

収入役制度

次に、収入役制度についてです。近年、会計事務の電算化やIT化の進行もあって帳簿類の整理等も容易になり、特別職としての存在意義が以前に比べ低下しているのではないかとの指摘があることも事実であります。そうした中で、このほど総務省は、収入役の廃止を視野に地方制度調査会にこの問題について諮ったとのことであります。自治体三役の一角をどうするのかといった大改革です。

要るか要らないかの議論は、中央主導ではなく、地方での議論に基づき地方独自の判断にゆだねられる仕組みがつくられるべきです。法改正を要するテーマではありますが、地方の意見を積極的に発信していくべきであると思います。地方のことは地方で決める社会を目指す市長に、今後この問題についてどう対処なさるおつもりか、御所見を伺いたいと思います。

◎市長 会計事務の適正な執行を確保するためには、現在の収入役が持つチェック機能、これは今後も継続されなければならないと私は考えております。長の補助機関としての収入役のあり方につきましては、現在国における検討がなされておるところでございますが、今後の国等の動向も十分見きわめて適切に対応してまいります。
 

新局の設置

次に、新局の設置に関してお尋ねをいたします。

市長選挙のマニフェストに次世代育成支援局を設置しますとの項目が追加され、唐突感を禁じ得なかったのは恐らく私だけではないと思います。次世代の育成を支援する部局。文理解釈をすればその趣旨は明らかであり、その趣旨自体の必要性については議論をまたないところであります。しかし、新しい局の設置となりますと、これは単純な話でもありません。局再編によって市役所の局体制が現在のものとなったのは平成12年のことでありました。6年目を迎える今日、その所管についてさまざまなひずみや課題が生じておることも事実でありましょう。局横断的なテーマも出現をしております。

そうした中で、平成12年の局再編後の状況を総括した上で、課題解消に向けた再度の構築をしていくべきではないでしょうか。市長は、平成12年の局再編についてどのように総括をしておられるのでしょうか。そして、その総括の上に新しい局、次世代育成支援局を検討すべきであると存じますが、どのような手順を考えておられるのか、さらには再々編も視野に入れておられるのか、市長にお考えを伺います。

◎市長 本市では、平成12年4月に局の再編を実施し、指定都市の中でも最も簡素な組織体制を実現いたしました。局長の権限が拡大され、また、仕事が大変忙しくなった。施策の総合的な推進が図れるようになってきたというふうに認識をいたしております。

しかしながら、次世代育成支援といったものは、単なる子育て支援にとどまらず、教育や福祉など、より広い視点から、名古屋の将来を担う子供たちにとって、総合的に取り組まねばならないというふうに思っております。今、的確な対応がとれなかったら取り返しがつかない状況が招来するだろう緊急の課題に総合的に、機動的に推進することができる新しい局を設置することが、不可欠であるというふうに考えております。今後は、新局がどのような役割、権限を持つべきか議論を深め、早急に内容を固めてまいりたいと思っております。

さらなる局の再編について、再々編については、行政組織は簡素で効率的な市政運営の観点から点検・検証すべきものです。今後とも、時代に合った組織を目指して引き続き努力をしてまいります。

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