行き届いていない「愛・地球博」のPR

平成15年9月議会

2005年日本国際博覧会「愛・地球博」の開催まで、いよいよあと1年6カ月となりました。ちまたではマスコットキャラクターであるモリゾーとキッコロの姿を目にすることが多くなってきました。しかし、「愛・地球博」のPRポスターやパンフレットなどを駅や区役所といった公共空間で見かけることはまだまだ少ないのではないでしょうか。市民の身近な場における「愛・地球博」のPRは行き届いていないのではないか。

「愛・地球博」に向けた機運を高め、開催に向かって盛り上げていくためには、市民の理解と協力がその条件であると私は思います。

地道なPRをすることも必要

本市にしかできないような地道なPRをすることもできるのではないか、むしろ必要ではないか。また、特に子供たちが日常生活の中で「愛・地球博」の情報に触れ、期待感を持って開幕を待つことができるようなPR上の工夫も、本市に求められる役割ではないでしょうか。

「愛・地球博」を成功に導くため、今後どのように機運を盛り上げていくのか、子供たちも含めて市民へのPRの工夫をどのようにしていくのか、総務局長の御見解をお聞かせいただきたい。

公共施設や行催事などでのPRに取り組む

【市の答弁】
議員御指摘のように、市民の皆様が日常「愛・地球博」の情報に多く接することができるようPRすることは大変重要なことです。今年度は区民まつりなどの行事におきまして「愛・地球博」をPRさせていただく機会が大幅にふえ、マスコットキャラクターのモリゾー、キッコロの着ぐるみは休む間がないほど活用されている状況でございます。

また、市域内での盛り上がりのため進めているネキスポシティ・シンフォニー事業も、徐々に広がりを見せております。「愛・地球博」を応援するための歌や踊り、作品なども生まれてきております。さらに、いよいよ前売り入場券の発売が始まり、博覧会協会によりまして、テレビコマーシャルや名古屋駅、金山といった主要駅での広告などが精力的に行われる予定でございます。

本市としても、市民の日常生活に身近な公共施設や行催事などでのPRに取り組んでまいります。特に子供さんに対しましては、例えば小中学校では、朝の会、学級指導、あるいは総合的な学習の時間などでテーマ「自然の叡智」につながる環境学習を進めたり、参加国についての調べ学習を行うなどの取り組みを進めています。また、トワイライトスクールや子供会活動の場を活用するなどの方法も考えられます。

少な過ぎる観光バス終夜駐車駐車場

「愛・地球博」には全国から大勢の来場者が集まってこられます。本市観光の活性化のためには、こうした来場者に博覧会だけではなく、引き続き名古屋のまちを楽しんでいただけるような方策も考えるべきです。特に団体宿泊旅行に対応することが重要ではないでしょうか。「愛・地球博」の母都市として、あらゆる手だてを講じて観光PR、宿泊客の誘致に努めるべきですが、不安材料もあります。

その一つが観光バスの駐車場問題、観光バスが終夜駐車できる駐車場の少なさです。現状、都心において終夜利用できる駐車場としては、名古屋駅付近に観光バス10数台を収容できる民間駐車場がありますが、そのほかには同程度の収容能力を持つ駐車場はないと聞いております。

夜間の駐車場利用については、その管理上の問題点等があるにしても、現状は余りにも少な過ぎると言わざるを得ません。「愛・地球博」を迎えるに当たり、観光バス駐車場問題についてどのようにお考えか、私はこれを機に何らかの対策を講ずるべきと存じますが、市民経済局長のお答えをいただきたいと思います。

夜間駐車場の確保は重要な課題

【市の答弁】
御指摘のように、「愛・地球博」が開催される2005年には多数の観光客が訪れることが予想され、夜間駐車場の確保は重要な課題であると認識しております。また、団体観光客に対する利便向上を図ることは、観光客を誘致する上で大変重要であり、特に宿泊客を増加させるためにも、夜間の駐車場を確保することが不可欠でございます。駐車場の夜間利用には管理、運営などさまざまな課題もございますが、「愛・地球博」を観光客誘致の重要な契機としてとらえ、関係局と連携し、対応できるよう努力してまいります。